- 2010年8月31日 3:36 PM
- landrover
BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の中でもっとも神秘的な国はインドではないだろうか。アジアの国ということで比較的日本から近い国と言えるが、インドの人々がどのような暮らしをしているのか、特にクルマとの付き合い方はあまり知られていない。
2010年1月初旬、アメリカのデトロイト自動車ショーが始まる前にインドの首都デリーで自動車ショー「10th Auto Expo in Delhi」(通称:デリーオートエキスポ)が開催された。トヨタ自動車やホンダもインドに対して積極姿勢を見せており、今回の自動車ショーで新型車やコンセプトカーを発表すると聞いて取材に出かけた。
インドの人口は約12億人。現在は中国に次いで世界第2位だが、2030年頃には中国を追い抜いてしまうらしい。この時までに自動車産業を中心とした工業化が進むと、今の中国と同じようにめざましい経済発展を遂げるのではないだろうか。GDP(国内総生産)も世界一になるかもしれない。インドはそんな可能性を持った国だ。
インド進出では先駆けのスズキ自動車、鈴木修会長の人材集め
ここで人口ピラミッドで中国とインドの将来を比較すると面白い。産児制限を行っている中国では、2030年頃には日本のような高齢化社会となり、労働生産性が低下するという専門家の指摘がある。ところが、インドはきれいな三角形の人口ピラミッドが2030年まで確実に維持される。インドの経済成長が有望視されるのは、良質な労働力の源である若年層が安定的に増加すると見られるからだ。この点は1960年代から80年代の日本に似ている。
気になるのは、インドで自動車産業に従事する労働者の資だ。中国と違ってインドは資本主義国だが、独特のカースト制度や宗教問題が悪い影響を及ぼさないか心配する声もある。
インド進出では先駆けのスズキ自動車の鈴木修会長。提携が決まった独VW(フォルクスワーゲン)から労働力の確保について尋ねられたそうだ。
これには、鈴木会長が地元静岡の茶摘みの例を思い出し、インドの紅茶畑で働く手先の器用な人材を集めたという逸話がある。そして、たとえカースト制で身分が低くても、努力して結果を出せば報酬は増えることを教えたのだという。インドにおける今日のスズキの成功を見ればこの話にも説得力がある。VWにはいいアドバイスになっただろう。
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