- 2010年8月31日 3:15 PM
- jaguar
自動車大手タタ・モーターズが、乗用車の品質改善に英子会社ジャガー・ランドローバー(JLR)の手を借りる。国内外の市場で激しい競争に勝ち抜くには、JLRが持つ高度な技術力が欠かせないとみているためだ。将来的に、現行のハッチバック「インディカ」、セダン「インディゴ」、超低価格車「ナノ」よりも洗練されたモデルを投入する考え。30日付エコノミック・タイムズ(電子版)が伝えた。
タタの国内事業の責任者、テラング氏は「仕上げや騒音、振動、デザイン面など、乗用車事業で改善が必要な点があることは分かっている」とコメント。こうした問題の解決に向けて「JLRがわれわれの助けになる」との見方を示した。
同社は2008年、米フォード・モーターから約23億米ドルでJLRを買収。昨年6月にはJLRの製品をインド市場に導入した。
2010/11年度第1四半期(10年4~6月)の業績は、前年同期比81%の増収を記録したJLRが貢献し、グループで198億9,000万ルピーの純利益を計上。32億9,000万ルピーの赤字に沈んだ1年前から黒字転換を果たした。
両社はすでに人的交流にも着手しており、タタがナノの発火事故を調査する20人のチームを立ち上げた際には、JLRからも数人の技術者が参加。調査の結果、設計や部品に問題はなく、事故は偶発的なものだったと結論付けられた。なお、ナノをめぐっては昨春の発売以来、これまでに6件の発火事故が発生している。
今後はさらに製品開発などでも両社の協力を推し進める方針。タタはJLRの助けを借りることで、従来よりも洗練された外観を持ち、騒音や振動の少ない快適な乗用車を市場に送り出す。一方で、JLRに小型・軽量のエンジンに関する技術や経験を提供する方向だ。JLRの足元の欧州では排ガス規制が強化されていることから、高級車メーカーの同社も「二酸化炭素(CO2)の排出量が少ない小型エンジンに目を向けざるを得なくなる」(テラング氏)という。
JLRは現在、以前の親会社であるフォードからエンジンを調達しているが、予想を上回る需要に供給が追いついていない状況で、タタは今後にJLRとエンジンを共同開発することも視野に入れる。タタは04年に傘下に収めた韓国のタタ大宇商用車と共同で「プリマ」シリーズのトラックを開発したほか、昨年に完全子会社化したスペインのバス大手ヒスパノ・カロッセラとも共同開発プロジェクトを進めている。こうした経験をJLRとの関係に生かしていく方針だ。
タタはまた、インドでの販売拡大に向け、来年から「ランドローバー」車をインドで組み立てる計画。ただ、詳細については明らかにしていない。
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